研究

細線化

今更細線化もないだろうとは思うのですが,必要になったので実装してみた.参考にしたのはOpenCV/細線化なんですが,一応これの参考文献にもあたっています. アルゴリズムは同じですが,実装はちょっと工夫してみた.OpenCVだから速いかというと全然そんな…

なぜベクターグラフィックスに変換するのか

画像符号化としてベクターを採用しているのは,画像の不連続性を陽に扱えるからです.逆に従来の波形符号化は,画像の自己相関性というか共分散行列を用いて,SNという観点からKLTなりDCTの有効性を主張していたわけです.ということは,ベクターにも,これ…

CSSのマッチング

2週間ぶりぐらいです.前回の日記から2週間はLevenberg-Marquardt法について延々悩んでいました.この件はもうちょっと理解が進んでから記事にします. さて,以前書いたCurvature Scale Spaceに関して,マッチング手法のグローバルパラメータ対応をしてまし…

Difference of Curvatureの実装

IWAIT2009で発表したDoCのコードをざっくり公開します.細かい実装まで訪ねられることが多かったので,ご自由にご利用ください*1. 提案手法に含まれていたダウンサンプリングは効果がなかったのでプログラムから削除しています.また,CSSを用いた形状のマ…

Mathematicaメモ

数式を弄るのが面倒なので,いつもMathematicaに逃げます.信号処理ならMatlab系だろとは思うのですが(特に最近),最初にさわったのがMathematicaなので……あ,Maximaもかなり良いですよ.Mathematicaと表現が違うのが難点ですが.ちっとも手に馴染みません…

単調3次スプライン補間法(2)

GLPK(Gnu Linear Programming Kit)の使い方がよく分からず,えらい手こずってしまった.2日ぐらいつぶしてしまった……. 昨日の続きで,単調3次スプライン補間を実現する方法. #mono.mod param n, integer, >0; param y{i in 1..n}; var alpha{i in 1..n-1…

単調3次スプライン補間法

この2ヶ月間,投稿論文2本の執筆に明け暮れてました.久々の更新.今回は補間について Wolberg G., Alfy L., "Monotonic Cubic Spline Interpolation," IEEE Int. Conf. Computer Graphics, 1999. 今更補間もないだろう……とは思うのですが,これはあくまでツ…

SSIM

はじめに Structural Similarity (SSIM)という客観評価手法が地味に流行している気がする.というのも,H.264のフリーのエンコーダであるx264でその一部が採用されたとか.なるほど,たしかにログにはPSNRと一緒にSSIMも表示されてる. 構造的類似性というか…

測定狂時代

まつもとゆきひろのハッカーズライフ:第9回 測定狂時代 http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0711/28/news013.html 私も基本的にCでしか画像処理のプログラムを組みません.C++のコンストラクタとか多態とかを羨ましく思うこともありますが,それ…

JPEG再考(その3)

DC,ACの符号量を量るために,Independet Jpeg Groupの"jpeg-6b"に改変したところを残しておきます. jpeglib.hにはdcbitsとacbits,どの係数を残すかを決めるmaskを追加しました. jchuff.cが,実際に符号量を計算しているところ. cjpeg.cで,maskをコマン…

JPEG再考(その2)

DC,AC成分の符号量の割合 昨日の続き.予告通りJPEGにおけるビット量の割合を調べてみた.DC成分が大部分を占める,と勝手に思い込んでいた.でも実際にはそんなことはなかった.まずは結果から. Lenna Barabara Foreman001 Mobile&Calendar001 グラフの見…

JPEG再考

はじめに 分離したテクスチャなんて,既存のラスタ符号化(JPEG or JPEG2000)を適用すればいいじゃん,と浅はかにも思いこんでました.実際にやってみると,あまり高い符号化効率が望めないことが分かりました.教授の助言は正しかったと,今更ながらに反省…

情報処理学会全国大会

タイトルと概要は今日が締めきりです.さきほど登録しました. 「直感的な曲線操作を実現するベクタ変換の検討」 "A study on vectorization for realizing intuitive curve manipulation" 直感的ってどうなのよ?という気もしますが,容易な(easy)よりか…

AVM研究会での講演@九工大

ちょっと面白い研究発表があったので,その考察. 宮田,黒田,藤村,今村,"電子透かし技術を用いたJPEG画像符号化," 情処研報,2007-AVM-58,No. 11,pp. 61-66,9月,2007. まずは提案手法とその効果の概要. アルゴリズム PCM後のDC成分をハフマン符号…

MRC-PDFの実現

PDFは仕様が公開されているので,これに従って粛々とデータを書き出せばよい.そうは言っても例があった方が良いので,以下に示す.なお,様々な言語から利用可能なフリーのライブラリもあるので,わざわざ手書きしなくてもこれを利用すればよい.まず,多階…

MRC(Mixed Raster Content)の実現

まず,規格としては枯れた技術であるという認識でいる.現実問題として利用されているかと言えば,コンシューマとしては利用されていないと思う.Ricardo de Queirozさんが大御所の模様.研究としても一通りのことはざっと終わっている.http://image.unb.br…

Curvelet

難しすぎてよく分かりません.おおざっぱに言うと,カーブレットは位置と角度と尺度(スケール)に着目した多重解像度解析なのかな.ウェーブレットは位置と周波数と尺度(スケール)に着目した多重解像度解析でしたね(多分).こうやって相対に考えていく…

LDPCでDVC(2)

検査行列Hに対して,G Ht=0になるGを生成行列と言います.ただし,Htは検査行列Hの転地行列,GF(2)とします(要は足し算がXORとか,2で割った余りにだけ注目とか,0か1しかないとか).このGの求め方がいまいち分からないのですが,ガウスの消去法でできます…

LDPCでDVC(1)

とりあえず,検査行列と生成行列が出来たので,ここにメモしておく. 石田貴史,和田山正,”単項式と等重みベクトルを利用したレギュラーLDPC符号の確定的構成法”,信学論A,Vol.J87-A,No.11,pp.1457-1459,2004年11月. 元ネタは上のレター.ウェブで普通…

自動早送り

情報大航海プロジェクトのシャープブースでデモをしてました.はっきり言って,やれれたorz.同じ事を1年も前に考えていたんです.話を聞いて,さらにションボリ.まったく同じアイディアじゃないですか.そこそこ悔しかったのでここに書いておきます.原理…

DVCについてもう少し考えてみた

現状のDVCは階層符号化と等価である,ということは分かった.でも,これは多端子理論において,必ず1つの端子は観測値そのものを送信する,という初期の問題設定と同じではないのか.むしろ,適用するべきはCEO問題と呼ばれる全てが同じ量だけ情報を送って,…