端末<<携帯料金

 移動通信事業収益はどういう構造になっているのか,いろいろごちゃごちゃ勘ぐってみた.結局の所,ARPU(電気通信事業)と携帯販売代金(附帯事業)に尽きると言うことらしい.

 キャリア間の接続料は,勘定科目的にどこに含まれるのだろうか.電気通信事業だと思って試算してみたのだが,電気通信事業はARPUx12ヶ月x契約数とほぼ同程度だった.したがって接続料が入る余地はなさそう.同様に,附帯事業は端末の販売代金と販売台数の積と一致しそうな気がする.いずれにしても,営業収益に占める接続料の受け取りは微々たるもので*1定量的には接続料の引き下げがいきなり通話料の引き下げに繋がるとはとても思えない.まぁ,キャリア間で単価の開きがあるのは問題なのかもしれないけど.

 端末販売と販売手数料の関係が未だによく分からない.販売手数料はキャリアから見ると支出と言うことで良いのかな.さらに,端末の定価x販売台数が売り上げになっているのかな.他に端末の仕入れ代金も支出のはずで,やはり端末販売は赤字の気がするな.

 面白いことに附帯事業の規模は三者とも同じぐらい.ということは,相対的にSoftbankの方が附帯事業が占める割合が高いことになる.基本的に(会計上)端末は売り切りモデルだと思う,新規・買換需要がなくなればゼロになってしまうという.実際には割賦もあるから未収入金がふくらむだけなんだろうけど.こういう科目が入ってくると一気に収益構造が複雑になってくるな.

 ARPUはどこもだいたい6000円弱かな.意外と高いのね*2.最近のトレンドでは,ARPUがあがる要因もないので,やはり契約数を増やすしかないのですかね.それも,人ではなくて機械に設置するような端末とか.

 やはり営業経費の内訳を見ないとどういう構造になっているのかよく分からないな.あと,Fixed Mobile Convergence (FMC)を考えようとすると,固定通信も見ておかないと難しいのかな.なぞだ.

*1:アクセスチャージに関する考察(定性分析)

*2:私は毎月3000円以下.パケ放題に入っていないからだと思うけど.