移動通信は儲かるらしい

 前回の続きです.今回は有価証券報告書を参考に,携帯各社について従業員数あたりの営業収益を出してみました.今回はSoftBankも見てます.

 移動通信の従業員あたりの営業収益ってこんなに高いモノなのですかね.なにか根本的に比較が間違っているような気がしないでもないです.それでもざっくり比較してみます.

 各社とも,移動通信のパフォーマンスが異様に高いです.あくまで営業収益なので,これにしめる人件費とか設備の償却費とかを見ないとなんとも言えない,ということが分かります.

 結局なんだかよく分からない数字のままですが,それでも各社を比較してみます.NTTのパフォーマンスの悪さが目立ちます.さらに,KDDIのパフォーマンスの高さも目に付きます.SoftBankはその間ですかね.

 前回と同様に,NTTの事業セクションを基準にしているので,KDDIには無い事業や,SoftBankだとこの分類に入らない事業があります.特にSoftBankはヤフーとeコマースがあって,これを今はデータ通信にまとめています.というか,このまとめ方は問題ありですね,多分.gooとかNTTの通販サイトはNTTレゾナントが運営していて,これはNTTコミュニケーションの傘下なので,長距離・国際通信に反映されていると考えられます(持ち分比率で移動通信にも入っているかも?).

 従業員というのは,いわゆる正社員だと理解しています.有価証券報告書には,他にいわゆる派遣さんの人数も記載されていました.ざっくり正社員と同じ数だけ雇用している模様.それも,通常勤務人月に換算しているようなので(違うのかな?),延べ人数ではもっと多くなることでしょう.

 ところで,平均年収が900万円ぐらいらしいので,営業収益に占める人件費はそんなに高くないことになります.ということは,営業経費の大部分はいったい何なのか?そのあたりを把握できると,感覚的に構造が理解できそうな気がします.予想としては,端末の販売奨励金だとか,基地局の償却費がかなり占めていることになりそうですが……実際の所はどうなんですかね.IR資料をもう少し読んでみようと思います.